東陽一

人の思うことを次々に言いあて、思うことがなくなると、とって喰う。その妖怪「サトリ」が孤独な水族館受付嬢の前に現れる…。 民間伝承に材をとり現代を描写した東陽一監督の意欲作。緑魔子がしなやかな感性で特異なヒロインを好演している。また、管理社会からはみだして生きる“ものぐさ太郎”には河原崎次郎、そして太古の昔より甦える妖怪“サトリ”には、特異なマスクと不思議な存在感を有する山谷初男が紛している。